柄香炉形土製品(えごうろがたどせいひん) | ||
出土地:能満上小貝塚(のうまんかみこかいづか) 遺跡所在地:能満(のうまん) 遺構: 時代:縄文時代晩期 解説:縄文晩期の遺跡から出土するこの土製品は、これまで「手燭形土製品」と呼ばれてきましたが、最近の研究で、「柄香炉形土製品」と呼ぶべきであるとされています。それは、「柄香炉」という仏具によく似ていて、使い方もよく似ていると推定できるからです。手にもって使うタイプの香炉(香を焚く道具)と考えられます。縄文後期に使われた「異形台付土器」と呼ばれる、置いて使うタイプの香炉から変化したようです。 上小貝塚から出土したこの資料は、完全に残っている逸品です。この時期の土器にみられる縄文や渦巻き文様、刻みの入った突起で飾られ、赤く塗られています。集落の中心となった大きな竪穴のなかで、火を使う儀礼に使ったと考えられます。 |
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