発掘調査現場に市西小学校の生徒が見学に来ました!

 埋蔵文化財センターでは8月19日から9月11日まで、海士有木で発掘調査を実施しました。この調査は、地名から海士遺跡群司馬農地区(あまいせきぐんしばのうちく)という名前が付いています。
 調査の結果、弥生時代の竪穴住居跡が1軒、方形周溝墓というお墓が1基、古墳時代の古墳が4基見つかりました。この中からは当時のやきものである弥生土器、土師器(はじき)や須恵器(すえき)、縄文土器や石器も出土しています。調査も終わりに近づいた9月8日(月)、地元の市西小学校5・6年生が見学に来ましたので、その時の様子を紹介します。
 古墳の前で日本の歴史の復習。
 みんな進んで発言していました。
 はるか向こうに見える山は安須地区ですが、この山の上にも古墳群が確認されています。
 写真奥に見える小山状のものが新殿古墳群1号墳(前方後円墳)です。
 1号墳の前で説明。小学生と古墳の間で作業しているところは古墳の周溝(しゅうこう)の底です。
 弥生時代の方形周溝墓(ほうけいしゅうこうぼ)から、大きな壺を掘りだしている状況を見学しています。
 円墳の中央付近に移動。
 この古墳は盛り土が削られていたため、人を埋葬した場所は見つかりませんでした。
 別の古墳(方墳)の前に移動。
 ここでは、発見された須恵器の壺をみんなに持ってもらいました。
 「重い」
 「ざらざらしてる」
 なかには、
 「赤い土器より硬い気がする」
 と、鋭い観察をしている子供もいました。
 各学年30分ずつでしたが、暑い中お疲れ様でした。
 弥生時代の墓(方形周溝墓ほうけいしゅうこうぼ)から発見された弥生時代の土器。

 赤くぬられた壺で、今から2000年近く前に作られたのものです。
 古墳から発見された須恵器(すえき)

 「須恵器」とは窯で固く焼かれた焼き物で、古墳時代から出現しました。
 写真は1400年以上前のもので、古墳にそなえられた壺です。