フレイル予防で健康長寿のまちづくり
更新日:2018年9月28日
年齢とともに心身の機能が低下した状態を「フレイル(虚弱)」と言います。フレイルとは、健康な状態と介護が必要な状態の間の状態とされています。多くの人が、健康な状態からこのフレイルの段階を経て、要介護状態になることがわかってきました。フレイルとは、筋肉の量が少なくなって起きる身体的な衰えだけでなく、認知機能や社会とのつながりなどが低下した状態をいいます。フレイルの兆候に早く気付いて、日常生活を見直せば、フレイルの進行を遅らせたり、健康な状態に戻したりすることができます。
東京大学高齢社会総合研究機構 フレイル予防ハンドブックより抜粋
健康長寿の3つの柱
フレイルの予防には、健康長寿の3つの柱があり、それぞれが相互に関係しています。
東京大学高齢社会総合研究機構 フレイル予防ハンドブックより抜粋
栄養(食・口腔機能)
高齢になると、食欲が低下したり、食生活のバランスが崩れがちです。バランスよく、しっかり食べることが重要です。筋肉量の減少が心配なので、たんぱく質が多く含まれる肉や魚、大豆製品などや、骨を強くする乳製品を多くとるようにします。また、しっかり食べるために、定期的に歯科健診を受け、お口のケアもしましょう。
運動(身体活動・運動など)
筋力量の低下を防ぐために、今より10分多く、体を動かしましょう。「階段を積極的に使う」「家族や友人に会いに行く」といった、日常生活のなかで動くことを心がけましょう。また、ウォーキングや簡単な筋トレも効果的です。
社会参加(趣味・ボランティア・就労など)
フレイルの入り口となりやすいのが社会参加の減少です。外出の機会が減ったり、面倒だと閉じこもりがちになったりすると、社会とのつながりが減ってしまいます。趣味やボランティア、就労などを通して前向きに社会参加することが大切です。人とのつながり、社会とのつながりを持ち、趣味の活動などに参加したり、仲間とおしゃべりを楽しんだりすることが大切です。
市の取り組み
市では、この予防に取り組むため、平成30年8月1日に東京大学高齢社会総合研究機構と連携協力に関する協定を締結しました。
これにより、同機構がフレイルの兆候をチェックするために開発したプログラムを市が活用し、フレイル予防に取り組みます。一方で、同機構はフレイルチェックのデータを蓄積し、学術研究に役立てます。このフレイルチェック講座は、31年2月頃を予定しています。詳細については別途広報いちはら等でお知らせいたします。
東京大学高齢社会総合研究機構 飯島勝矢教授と小出市長
「いちはら健倖まちづくりプラン市民公開講座」にて撮影
平成30年8月26日に市原市勤労会館(youホール)にて、「なぜ老いる?ならば上手に老いるには-健康長寿の鍵は”フレイル”予防-」をテーマに飯島教授による講演会を開催いたしました。飯島教授による興味深いお話と話術により、あっという間の3時間。大盛況のうちに、講演会を終えました。
~参加者の感想から~
「目からうろこの話だった」「人とのつながりが、とても大事だと学んだ」「自分の生活を改善したい」「現在、自分がしている活動に学んだことを取り入れていきたい」「家族や友人に伝えたい」
自分の指を使って、簡単に筋肉量を図ります。
筋肉量の少なかった場合は、「健康長寿の3つの柱」を参考に、できることから取り組みましょう。
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