都市計画ってなに?
更新日:2019年8月20日
まちには、多くの人が集まり、生活をしています。
もし、それぞれ、自由気ままに土地を使ったり、建物を建てるとどうなるでしょうか。
多くの人が気持ちよく暮らすためには、土地の使い方や建物の建て方にルールが必要です。
また、道路や公園など生活に必要な施設を整備することや、川や森などの自然を残していくことも重要です。
このようなことを定めて、実現していくことを都市計画といいます。
都市計画はどんなことをするのでしょうか?
それでは、都市計画は具体的にどのようなことを行うのでしょうか。
都市計画を「計画」「規制」「事業」の側面からみていくことにします。
計画
大勢の人が気持ちよく生活できるまちをつくり、維持していくためには、まず将来どのようなまちにしていくのか目標を明確にすることが必要です。
まちをどのように使うのか、何を残し、何を新たに整備していくのかなど具体的な目標をまとめたものが「計画」です。
計画には、市原市全体を広い視点からどのようなまちにしていくのかを目標として掲げた「都市計画マスタープラン(市原市の都市計画に関する基本的な方針)」や、地区など比較的小さなエリアで、そのエリアをどのようなまちにしていくのかを目標とし、実現のために必要なルールを定めた「地区計画」などがあります。
「計画」は、次に説明する「規制」「事業」といった都市計画を進めていく基本となります。
ですから、まちに暮らすみなさんと市役所が一緒に「計画」を考えていくことが重要です。
規制
まちはいろいろな考えを持つ人びとの暮らしの集合体です。
そこに住む人が自分の土地だからといって気ままに利用すると、自分にとっては快適でも、近くの人にとっては迷惑で使いにくいまちになってしまいます。
それぞれが自由気ままに利用すると、全体として無秩序で暮らしにくいまちになってしまいます。
「計画」で掲げられたまちの目標を実現化するためには、土地の使い方や建物の建て方に一定のルールを定め、このルールに従って、まちを使っていくことが重要です。
このルールが「規制」です。
「規制」には、様々なものがありますが、都市計画のなかで基本となるのが「市街化区域、市街化調整区域」と「用途地域」による規制です。
市街化区域、市街化調整区域
都市計画を行う目的をまとめると、「市街地のなかでの良好な住環境の形成、維持」と「自然環境の保全と市街地開発との調和」を図ることと言えます。
都市計画は、このような目的に応じて区域を分けて「計画」「規制」「事業」を行います。
都市計画を定める「都市計画区域」のうち、すでに市街地を形成している区域及びおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域を「市街化区域」、市街化を抑制すべき区域を「市街化調整区域」としてまちづくりを進めています。
「市街化区域」は、公共施設の整備や市街地整備を集中的に行い、積極的に市街地をつくっていきます。
一方、「市街化調整区域」は、田園環境や、川、森などの自然環境をよりよい状態のまま保存し、市街地が無秩序に広がっていくことを抑えます。
用途地域
例えば、住宅地のなかに高層マンションや、大きな工場があったら、住宅地に住む人たちは、生活しにくいと感じることもあるでしょう。
都市計画は、このようなことを防ぐため、地区によって、建てられる建物と建てられない建物を分けて、同じような規模や用途の建物を集めています。
この地区のことを「用途地域」といいます。
「用途地域」は、大きく3つの地域に分けられます。
- 住居系の土地利用を行う地域
- 商業系の土地利用を行う地域
- 工業系の土地利用を行う地域
これらの地域は、さらに細かく分けられて、合計12種類の地域があります。
事業
「規制」を定めても、それだけで「計画」通りのまちが実現するとは限りません。
すでに良好な環境ができている地域を除けば、道路や公園、上下水道など、わたしたちの生活に欠かせない都市施設を個別に整備したり、都市施設や宅地を一体的に整備して新たにまちをつくる市街地開発などの「事業」を行うことも必要になります。
市原市では、昭和40年代以降に、代表的な「事業」である「土地区画整理事業」によって、まちの整備を進めてきました。
土地区画整理事業は、土地の所有者や住民のみんなで話し合い、土地の一部を持ち寄って道路や公園などの公共施設をつくり、整った暮らしやすい市街地を整備していく方法です。
