4観光観光? 観光地おもてなし事業62①養老渓谷②小湊鐵道市原市には、どのような観光資源があるでしょうか。養老渓谷①は、房総半島のほぼ中央に位置し、関東一遅おそい紅葉が見られる景勝地として有名です。新緑や紅葉の季節には、多くの人が訪れます。また、数々の滝たきが点在し、滝をめぐるハイキングコースなども用意されています。養老渓谷は温泉も出ており、温泉街にある朱しゅ色いろの観かん音のん橋②は養老渓谷の象徴にもなっています。春は桜、秋は紅葉が色を添そえ、美しい景色が見られることから、市外からも人が集まる有名なフォトスポットにもなっています。西側にある梅ヶ瀬渓谷は、両岸に高さ30~50mの侵しん食しょく崖がいが続いており、四季とともに美しく変わる風景が人々の目を楽しませます。この先にある日ひ高だか邸てい跡は教育者日高誠のぶ實ざねが住んでいた場所で、現在建物はありませんが、屋敷跡にはカエデの大木がそびえ、落葉の時期には足もとを絨じゅう毯たんのように赤や黄色で埋め尽つくします③。小湊鐵道④は、市原市の五井駅と大多喜町の上総中野駅の39.1㎞を結ぶ、私鉄ローカル線です。1925(大正14)年に開業し、地元の人の足として愛されてきました。2015(平成27)年からは房総里山トロッコが運行を開始し、車窓から広がる田園風景を眺ながめながら、里山の魅力に触れられることから、多くの観光客を呼び込んでいます。2017(平成29)年に駅舎・橋きょう梁りょう・発電所など22の施設が、鉄道関係建造物としては千葉県内で初めて、国の有形登録文化財に登録されました。また、2018(平成30)年には「小湊鐵道とその沿線の景観」が「ちば文化資産」として登録されました。房総里山トロッコの運行に合わせて、沿線の景観を観光資源として磨みがき上げるため、南部地域の活動団体が、倒とう木ぼくなどの伐ばっ採さい、花木の植しょく栽さい、広報活動を行っています。市原市も活動団体へ補助を行い、保全活動に参加するなど、支援を進めています。また、毎年9月下げ旬じゅんには菜の花の種をまき、春に菜の花の咲き誇る観光スポット⑤を創出することで、地域の活性化を図ろうとする「花プロジェクト」も行っています。市原市は、成田空港と羽田空港の中間にあるという立地を生かし、「世界に一番近いSATOYAMA」として、市南部の里山の魅力発信に取り組んでいます。(1)市原市の観光スポット
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