ここまでわかったいちはらの遺跡
特集 上総国分僧寺展 8
日本の至宝
灰釉花文浄瓶
灰釉花文浄瓶
展示風景 このブースでは、世界的に知られる優品「灰釉花文浄瓶」を単品展示しました。
灰釉花文浄瓶(かいゆうかもんじょうへい) 9世紀中ごろから後半
 国分僧寺の南東に近接する荒久遺跡から出土しました。
 猿投(さなげ)窯群製とみられます。
 灰釉浄瓶でこのような陰刻(いんこく)文様を施した例はなく、頂部・注ぎ口・高台を欠きますが、その造形は陶芸技術の到達点を示す逸品という高い評価を受けています。
灰釉花文浄瓶全身
灰釉浄瓶 花文 花文(かもん)
  蓮または牡丹の花とみられる花弁が、頸(くび)と肩の境界を中心として上下に開いて全周する。
灰釉浄瓶 飛雲文 飛雲文
 胴部において2段・1段がそれぞれ対を成し、6つの雲が沸き立っている。
 めでたい印とされる瑞雲文ともいう。
灰釉浄瓶 草文 草文(そうもん)
 胴部の最下段に1つずつ、表裏で一対を成す。
 ススキのような草は、風にそよぎ、ポンと浮かんだ雲とあいまって、穏やかな景色を構成する。