<いちはら歴史のミュージアム>第5回フィールドミュージアム検討会
更新日:2019年11月21日
八幡地区の歴史遺産を学ぶ
今回は、八幡史学館代表の山岸弘明先生から、八幡の歴史遺産について学んだ後、フィールドワークを行いました。
座学では、八幡公民館に始まり、八幡屈指の旧家であり、現存する貴重な古建築の「市川本店」や八幡港への水路だった「南町澪(みお)」、海水浴や潮干狩りなどを楽しめた「八幡海岸」を説明されました。
戦後復興のシンボルだった八幡公民館
かつて八幡は水陸交通の要衝として発達した歴史文化の町です。その町で、八幡公民館は、昭和23年八幡宮境内に八幡町のシンボルとして戦後復興と町づくり、人づくりを旗印に千葉県で2番目に開館。当時は、木造2階建てで2千人を収容しました。
昭和24年には、全国初の「優良公民館 文部大臣賞」を受賞、昭和47年に現在の場所に移転しました。郷土の著名日本画家・山口達画伯の大天井絵「四季草花図」「やわたむかし写真館」などを展示しています。また、創立70周年である平成30年には「優良公民館」として、69年ぶり2度目の文部科学大臣表彰受賞に輝きました。
知れば知るほど愛着が深まる
山岸先生が講師を務める八幡公民館での講座「八幡史学館」は、郷土の歴史資料を掘り起しその背景を学ぶことにより、地域への理解と愛着を深めることを目的としています。
山岸先生は公民館長が2階に「フィールドミュージアム イン 八幡」の資料展示場を設けてくださったことに感謝して、1階の「八幡公民館創立70周年写真展」と共に案内してくださいました。
現地から見えること
フィールドワークでは、台風15号で夫婦イチョウも悲しい姿、莫大な被害を受けた飯香岡八幡宮に心を痛めました。記録的な暴風によって壊された鎮守の森。1350年の歴史を後世に残すために、同神社ではクラウドファンディングを実施しています。
フィールドワークで訪れた「八幡海岸跡(運動公園地先)」の昔の風景が、目に浮かぶように『やわた名所百選』に以下のとおり書かれていました。
”八幡運動公園のコンクリート岸壁の先はかつて遠浅の干潟で満潮時に波が岸壁まで押し寄せ、干潮時は4キロメートルほどが砂浜になった。潮干狩りや海水浴、すだて場で東京から観光バスを連ねた学童たちで賑わった。岸壁にせり出して着替えや食事を提供する海の家が立ち並び、隣接する八幡中学校の校庭は臨時のバス駐車場となった。八幡海岸の冬はのり養殖場で町びとたちの生計の場でもあった。”
何も知らずに歩けば単なる名もなきコンクリートや子どもの遊び場に過ぎないところが、昔の貴重な歴史的な場所だったことに驚き!これから歴史遺産としてサイン・解説板が設置され、後世につながって行くことにわくわくします。
地域で引き継がれる情報地域で引き継がれる情報
職員の方もフィールドワークを通して気づいたことに対して「歩いてみないとわからない。目に見えなくなったところも現地の方しかわからない。現地の方による情報起こしも非常に大事だと思いました」と話しました。
山岸先生はまるで人間歴史文化財のようで、八幡地区の歴史文化をみなさんにもっと広めたいという情熱に燃えて足取りも軽く、本当に感動しました。
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