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チバニアンの地層にこの手で触れる

更新日:2019年4月1日

チバニアンと田淵の地磁気逆転地層

77万年前の地層「田淵の地磁気逆転地層」

地球史に刻まれるかもしれない「チバニアン」

「チバニアン」という言葉を聞いたことはありますか?
チバニアンは、千葉時代という意味をラテン語にしたものです。現在、国際学会では、今から約77万年前~12万6千年前の時代に、この「チバニアン」という名前を認めるか審査しています。これはジュラ紀やカンブリア紀といった地質年代の名称にチバニアンが並ぶという日本の地質学においても重大な出来事。その証拠となる地層こそが、この市原市の田淵地区にあるのです。

チバニアンってどんな時代?

この頃の地球上には、原人がいたといわれています。また、この時代の終わりごろには、アフリカ大陸で現代の人類の先祖であるホモ・サピエンスが誕生しています。

地質年代の図

市原市の地層が選ばれた理由

ジュラ紀や白亜紀などの地質年代は化石や地層などの移り変わりにより、区分が決められています。現在、チバニアンが検討されている「第四紀」という区分では、地磁気の逆転現象が境界となっています。この現象がよく記録されていることや地層が観察しやすい場所にあることから、地質年代の境界を最も良く示す「GSSP(国際標準模式地)」の最終候補に選ばれています。

地層の写真
養老川と地層

N極とS極が入れ替わる地球

私たちがコンパスを使うとN極が北を指すように、地球は大きな磁石として、現在の北極はS極に、南極はN極になっています。地球の長い歴史の中で、このN極とS極は度々逆転してきました。

じゃあコンパスの向きが変わるの?

残念ながら、目に見えて地磁気の逆転を感じることはできません。地層の中の鉄分には、当時の地磁気の向きが記録されています。この鉄分を調べることで、田淵の地層から、地磁気が現在の向きに移り変わる様子が観察できることが分かりました。
また、この地層の中には「白尾層」と呼ばれる火山灰層があります。これは、約77万年前に古期御嶽山が噴火した火山灰が降り積もったもので、正確な年代を特定する指標となりました。

市原市で見られる理由

なぜこここのような貴重な地層が見られるのでしょうか。それを解明するには、房総半島の成り立ちを理解する必要があります。

大地の隆起

日本列島が現在の形になる前、房総半島は海の底でした。深い海底は、堆積物がきれいに積み重なります。

地殻変動

一方で、日本列島は地殻変動の激しい変動帯に属し、海底で堆積した地層は、大地が隆起して地上に現れたのです

養老川の浸食

こうして地上に現れた地層ですが、そのままでは平面でしか観察することができません。この地層の断面が露出して観察できる場所(「露頭」と呼びます)が現れたのは、市内を南北に流れる養老川が地層を侵食したためです。
こうした地球のさまざまな事象が重なり、世界でも数少ない貴重な場所となったのです。

国の天然記念物にも指定

この地層は、特に希少な地質鉱物として認められ、市内で初めて国の天然記念物にふさわしいとされました。これは、77万年前に起こった地磁気の逆転現象の前後の地層が容易に観察でき、さらに年代が特定された火山灰層によって見てわかる場所は、他に例がないことなどが大きな理由です。さらに、当時の環境を示す花粉やプランクトンなどの微化石が地層中に含まれていることも学術的に評価され、平成30年10月15日に国の天然記念物に指定されました。

行ってみよう!地磁気逆転地層

圏央道市原鶴舞インターチェンジから車で約20分。電車だと、小湊鉄道月崎駅から徒歩約30分の場所にあります。周囲は里山と養老川に囲まれた緑あふれる自然豊かな場所。地質学について学びながら、リフレッシュもできそうです。
なかなか聞いてもイメージしづらい歴史や地理の話。実際に行って、見て、触れて、体感することで、学んだ知識はさらに体験として吸収されます。ぜひ一度、足を運んでみませんか?

服装

長そで・長ズボン・長靴での見学がおすすめです。夏はヤマビルがいる可能性がありますので注意してください。

雨の日は要注意

川岸まで降りるため、雨が降って増水しているときには近づかないようにしましょう。

場所

田淵会館(市原市田淵1165)から150m進んだところに駐車場があります。駐車場では、仮設トイレや地元の方の売店、自動販売機などがあります。現地にはトイレがありませんので、こちらですませましょう。

駐車場
約50台が駐車可能

川岸まで降りるときは足元の悪い場所や急斜面もあるので気を付けてください。

地層付近で感じる悠久の歴史

軟質な地層

川底を触ってみると、砂や泥が堆積した海底が隆起したため、比較的軟らかい地層となっていることがわかります。

貝の化石

川底には、ところどころ貝の化石が埋まっているのが見えます。これは、まさに約77万年前に海の底にいた貝なのです。

当時の生物の活動の痕

生痕化石(せいこんかせき)と呼ばれる、生物が這った痕や糞などの化石を観察できます。一見地味だけど、当時の生物の形だけでなく、どんな生活をしていたかがわかります。

素朴な疑問

地層の表面のところどころに穴があいてるけど、これは何?

77万年前当時の地磁気を調べるために、試料採取をした跡です。

地磁気が逆転すると何が起こるの?

実は、詳しくは解明されていません。ただし、地球の磁場が不安定な状況になるので、一説には携帯電話などの電波は使えなくなるともいわれています。過去360万年の間に地磁気は十数回逆転し、最後の逆転は田淵で確認された77万年前のため、いずれまた逆転すると見られています。田淵の地磁気逆転地層を詳しく調査することで、その時に備えることができるかもしれませんね。

注意事項

ここは、貴重な地層です。絶対に削ったりしないでください。
また、地層の近隣地は民有地です。地元の方々のご理解とご協力で地層観察が可能となっています。近隣の方々に迷惑にならないように見学してください。

説明動画

より興味を持った人は、学芸員が説明する「15分でわかるチバニアン」を見てみよう!

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